こんにちは、みなゴルフコーチです。
ゴルフレッスンで生徒さんに何百回、何千回と伝えてきた言葉があります。
「もっと力を抜いてください」
でも実は、この“力を抜く”というアドバイスが、もっとも伝わりづらいアドバイスのひとつでもあるのです。
- どこを?
- どのくらい?
- どうやって抜くの?
これが感覚の世界になってしまい、初心者〜中級者の多くが**「抜きすぎる」か「抜けない」**という極端な形になってしまいます。
今回は、ゴルフスイングにおける正しい“脱力の仕方”と、グリップや手首の使い方について、できるだけ具体的にお伝えしていきます。
✅ ほとんどのゴルファーは「無意識に力んでいる」
私が25年以上にわたって1万人以上のゴルファーをレッスンしてきた中で、圧倒的に多いのが以下のような状態です:
- 腕に力が入りすぎている
- 肩がガチガチに緊張している
- グリップを強く握りすぎている
とくに力が入りやすいのが**「手首」**です。
✅ 手首に力が入ると何が起きる?
一見クラブを正しく持っているように見えても、手首が硬いままだと…
- バックスイングでプレーンに乗らない
- トップでクラブがクロスする
- 右脇が空いてスイングが崩れる
- オーバースイングになり、力で振るフォームになる
つまり、スイングの基本が**「腕でクラブを持ち上げる形」**になってしまい、
結果として飛距離も方向性も安定しなくなるのです。
✅ タイガー・ウッズの名言に学ぶ「脱力の感覚」
タイガー・ウッズはこんな言葉を残しています:
「僕はスイング中、グリッププレッシャーを一度も変えていないよ」
これは“プロだからできる”という話ではありません。
大切なのは、本人が「握り方を変えていない」と感じているということ。
つまり、「感覚としては常に同じ力で握っている」のが理想なのです。
✅ 「力を抜いて」と言われると“抜きすぎる人”も多い
レッスン中に私が「手首の力を抜いてください」と伝えると、
「こんなに力を抜いたらクラブが飛んでいきそうです…」と心配されることがあります。
ですが、実際にその状態でスイングしてもらうと、こんな変化が起こります:
- ✅ 軽く振っているのに飛距離が伸びる
- ✅ 体幹が自然に使えるようになる
- ✅ ミート率が向上し、安定したインパクトになる
これはまさに、“体が正しく動ける”状態になった証拠です。
❌ 一方で、グリップがゆるすぎるのもNG
逆に、
「力を抜く=握らない」
と勘違いして、グリップが手の中でグラグラ動いてしまうほどゆるゆるに握る方もいます。
これはこれで問題です。
なぜなら、インパクトでクラブがブレてしまい、芯でとらえることが難しくなるからです。
✅ 正しい“脱力のバランス”とは?
では、どうすればちょうどよいグリップと脱力のバランスが取れるのでしょうか?
✔️ 正解はこれです:
- グリップは、クラブが手の中で回らない程度にしっかりと保持する
- でも、手首・肘・肩は“しなやかに”動ける状態にしておく
つまり、
握っているけど、固めない。力は入れてないけど、制御はしている。
これが**ゴルフにおける“正しい脱力”**です。
✅ 脱力の効果は「振る」ではなく「当てる」に出る
脱力はただの“力を抜く作業”ではありません。
目的は、「力を伝えるフォームを作る」こと。
- 余計な力を抜けば、クラブが加速する
- 関節がしなやかになれば、リズムが生まれる
- 緊張が抜ければ、インパクトで“押せる”動きになる
スイングの本質は「強く振ること」ではなく「効率よく当てること」なんです。
🔚 まとめ:「“抜く”には精度がある」
多くのゴルファーにとって、「力を抜いて」と言われてもピンとこないのは当然です。
でも、今日お伝えしたように、
- 「どこに力が入りやすいか」を知る
- 「どこを抜くべきか」を理解する
- 「抜いても制御できる握り方」を習得する
この3つを意識するだけで、飛距離・方向性・リズムすべてが変わってきます。
📣 こんなお悩み、ありませんか?
- スイングのたびに腕や肩がガチガチになる
- 手首が固くてトップがいつも崩れる
- 軽く振っているつもりなのに全然飛ばない
そんな方はぜひ、**“グリッププレッシャー”と“手首の脱力”**を一度見直してみてください。
一番の上達ポイントは、“抜く場所を知ること”かもしれません。
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